のどの症状のイメージ写真

のどの調子が悪くなったとき、耳鼻咽喉科と内科のどちらにかかれば良いのか迷う方も多いのではないでしょうか?
痛みや咳などの、のどの症状は、鼻の症状と関係していることもよくあります。
また喉頭ファイバーを用いることによって、よりのどの奥による咽頭(いんとう)や喉頭(こうとう)の診察を精密に行うことができます。
のどの調子が悪いなと感じたら、のどと鼻の専門家である耳鼻咽喉科の受診をお勧めします。

主なのどの病気

急性扁桃炎(きゅうせいへんとうえん)

急性扁桃炎とは口蓋垂(こうがいすい:のどちんこ)の左右に一個ずつある口蓋扁桃に急性の炎症が起こる病気です。健康な人にも扁桃にはもともと、いろいろな細菌が潜んでいます。風邪ウイルスの感染や疲労がきっかけとなり体力が低下すると、いつもはおとなしい細菌が悪さをして急性扁桃炎を発症します。風邪様の症状(発熱、悪寒戦慄、頭痛、全身倦怠)と強い咽頭痛が特徴です。
治療は内服や時に点滴の抗生物質を使用します。
扁桃炎だけでも十分に痛いのですが、更に悪化すると扁桃周囲炎(へんとうしゅういえん)扁桃周囲膿瘍(へんとうしゅういのうよう)に移行します。ご飯が全く食べれなくなる、口が開かなくなる、首が腫れて赤くなったりした場合は要注意です。そうなった場合には悪化すると時に命を脅かす病気になることがあるので、速やかに耳鼻科に受診してください。
なお急性扁桃炎を頻繁に繰り返す方がいらっしゃいます。反復性扁桃炎(はんぷくせいへんとうえん)と言いますが、年間4~5回以上ならば、扁桃摘出術(へんとうてきしゅつじゅつ)をお勧めします。

急性上気道炎(きゅうせいじょうきどうえん)

のど(咽頭)の粘膜やリンパ組織に生じる急性の炎症です。風邪ウイルス(アデノウイルス、インフルエンザウイルス、コクサッキーウイルスなど)によるものが多いです。
のどの違和感や痛み、物が飲み込みにくくなるなどの症状が現れます。

急性咽頭炎(きゅうせいいんとうえん)

のど(咽頭)の粘膜やリンパ組織に生じる急性の炎症です。風邪ウイルス(アデノウイルス、インフルエンザウイルス、コクサッキーウイルスなど)によるものが多いです。
のどの違和感や痛み、物が飲み込みにくくなるなどの症状が現れます。

急性喉頭炎(きゅうせいこうとうえん)

急性喉頭炎とはのど(喉頭)の粘膜に生じる急性の炎症です。
声がかすれる、声が出しづらい、のどが痛い、などの症状が現れます。
なお喉頭の中でも、声を出す声帯に炎症が起きた状態を急性声帯炎と言います。

慢性咽頭炎、慢性喉頭炎(まんせいいんとうえん、こうとうえん)

慢性咽頭炎、慢性喉頭炎とは長期間、のど(咽頭や喉頭)の粘膜やリンパ組織に生じる慢性の炎症です。急性咽頭炎、喉頭炎が繰り返し起こり、慢性咽頭炎、喉頭炎となる場合のほか、喫煙、飲酒、大気汚染、慢性鼻炎や慢性副鼻腔炎による後鼻漏(こうびろう:鼻水がのどに落ちること)、喉頭アレルギー(のどのアレルギー)、逆流性食道炎などが主な原因です。のどの違和感(不快な感じ、乾燥した感じ、つまった感じなど)、軽いのどの痛みなどの症状が現れます。